木造戸建て住宅の工法は大きく「木造軸組工法(在来工法)」と「木造枠組工法(2×6工法)」の2つに分けられます。2×6工法は北米で生まれ、現在は世界的に取り入れられている工法です。
家を建てよう、リフォームしようと考えている方は、これらの工法にどんな違いがあるのか、性能はどれくらいなのかなどと疑問に思っている方も多いのではないのでしょうか。
そこでこの記事では、2×6工法について特徴やメリット、デメリット、2×4工法や在来工法との違いなどを紹介します。家を建てようと考えている方、リフォームを検討している方はぜひ参考にしてみてください。
2×6工法とは
2×6工法とは、木造住宅の枠組み工法の1つです。2×6は木材の規格名称で、木口の「厚さ:2インチ、幅:6インチ」であることから、2×6材と呼ばれています。2×6工法は、この規格化された木材と合板を用いて、頑丈な「六面体構造」で建物を支えています。
▼2×6工法の「六面体構造」を作る3ステップ
- 2×6材の木材を組み、枠組をつくる
- 枠組に構造用面材をつなぎ、「ダイヤフラム」を構成する
- 「ダイヤフラム」を床、壁、天井に組み、頑丈な「六面体構造」を形成する
枠組軸工法は、この六面体構造の部屋を組み立てて成り立っています。六面体構造は地震などの外力を、家全体にバランスよく分散させるため、建物の変形や崩壊を防げます。
2×4工法との違い
2×6工法は、すでに日本で広まっていた2×4工法を発展させたものです。両方木造枠組工法ですが、建物の外壁に使用する軸材のサイズが違います。
2×4材は38㎜×89㎜、2×6材は38㎜×140㎜のものを使用し、「ダイヤフラム」を構成します。2×4材の厚みが89㎜に対し、2×6材の厚みは140㎜であるため、外壁の厚みが1.6倍です。垂直方向の強度が増し、耐震性能をより高められます。
そして、ダイヤフラムの内側に充填している断熱材の厚みも1.6倍になるため、断熱性が向上します。また、断熱性の高い省エネ住宅だけでなく、吸音や防音の効果も高まります。
在来工法との違い
在来工法は日本の主な木造住宅の工法です。2×6工法と在来工法は、構造の考え方が違います。
在来工法は、垂直工法に「柱」、水平方向に「梁」を組み、斜めに「筋合い」を入れて支える工法です。地震などの外力に対し、在来工法は「線と点」で建物を支えています。
これに対し2×6工法は、2×6工法は、綿密な六面体構造を組み合わせていきます。建物を「面」で支えているのが違いです。
2×6工法の特徴とメリット
2×6工法の特徴やメリットは以下5つ挙げられます。
以下でそれぞれ詳しく解説します。
耐震性に優れている
2×6工法の最大の特徴は耐震性能です。
地震が多い日本では、家づくりにおいて耐震性は重要視されています。2×6工法を取り入れた住宅は、六面体構造によって揺れを分散し、建物の変形や崩壊を最小限に抑えることが可能です。
耐震性の使用には、細かく厳しい規定が定められています。そのため、強固な基礎作りは必須です。耐力のある壁をバランス良く配置するなど、耐震性を高くするために、複数の条件をクリアして建てられています。
省エネ住宅が建てられる
2×6工法では、工場で作ったパネルを現場で組み合わせていくため、面同士がつながる部分の隙間が最小限に抑えられています。気密性が高いため、省エネや使用エネルギーが削減できます。
また、2×6工法の規格角材で作られた「ダイヤフラム」の内部には、断熱材が充填されています。熱伝導率の低い木材で断熱材を挟むことで、建物全体がつつまれるため、外気の暑さや室内に入ってきにくいです。
そして、2×6工法の壁が厚く、構造材同士の隙間が少ないため、断熱性が高いです。断熱材が充填施工されているため、一年中快適に過ごせます。ランニングコストがあまりかからないのもメリットです。
1年中快適な生活を楽しみながら、家計にも環境にも優しい、省エネ住宅が建てられます。
防音対策ができる
防音性能は壁に厚みがあるほど高まります。2×6工法の壁は厚いため、防音対策ができるのもメリットです。
内部の音漏れリスクが低く、外部の音が聞こえることも少ないです。道路沿いで交通量の多さが気になる方や、子どもの夜泣きや楽器の音漏れなどに不安な方も安心して防音対策ができます。
耐火性に優れている
2×6工法では、各階の壁や天井などに石膏ボードを貼るため、上下階間、部屋間の空気の通り道が遮断され、延焼が防止できます。石膏ボードは、構造を支えることに加えて、防火壁としての役割も兼ね揃えているため、内部での延焼も防げます。
また、断熱材の充填されている量が多く、耐火性能を向上できます。内部での延焼を抑えられる、火災に強い家が建てられるのもメリットです。
そして、木造住宅は鉄骨住宅と比べて、火災の時に倒壊しにくいのも特徴です。木材は燃えると表面に炭化層ができるため、燃えやすいのは外側だけです。そのため、ある程度の火災でも、耐火性能は下がりません。
また、耐火性が高く、住宅支援機構の「省令基準耐火構造」の認定が受けやすいです。そのため、在来工法と比べて火災保険料や、地震保険料が割引されます。
厳しいチェックをクリアした高品質な家が建てられる
2×6工法は、住宅金融支援機構が監修する枠組壁工法住宅工事仕様書などでマニュアル化されています。枠組壁工法住宅工事仕様書には、施工手順だけでなく、木や釘、金物のサイズ、使用箇所まで細かく規定されているため、とても高品質です。
また、2×6工法の木材は、日本農林規格(JAS)による厳しい品質チェックをクリアしています。海外の木材を使う場合も、国土交通省が認定した規格材でないと採用できません。
接合部には専用の釘や金物が使われており、釘はサイズ別にカラーリングされているなど、打ち込んだ後も確認しやすいよう工夫されています。
2×6工法のデメリット
2×6工法で住宅を建てるデメリットも以下3つ紹介します。
メリットとデメリットを比べて、住まいに取り入れるか検討してみてください。
柱や耐力壁で間取りが制限されることがある
2×6工法は、在来工法よりも設計の自由度が少ないです。六面体を組み合わせていくため、間取りが制限されてしまうことがあります。
また、壁が構造になっているため、大きな開口部を作りにくいのも難点です。しかし、大きな窓の設置は熱損失にもつながるため、断熱性を優先したい方には向いています。
ただ、ルールを守って設計すると、自由度の高い工法であるため、場合によっては大きめの開口部を設けることもできます。
リフォームが限定されてしまうことがある
2×6工法は、在来工法と違い、可変性に乏しいです。そのため、骨組みだけを残して作り変えるようなスケルトンリフォームは難しいです。
また、建物の荷重を壁で支えるため、壁を大きく取り除いて、部屋を広げるようなリフォームもできない場合があります。しかし、将来的に部屋を2つに分けたい、部屋をつなげたいという思いがある場合は、作る段階で伝えておくと、影響が出ないようにできます。
リフォームありきで考えている方は、設計段階で伝えておくと、いざリフォームするとなった時に安心です。
結露によるカビやダニのリスクがある
2×6工法は、壁が厚く、気密性が高いです。しかし、気密性が高いと、建物の隙間が少ないため、通気性が悪くなってしまいます。
通気性が悪いと、建物内外の温度差により、壁内に結露が生じやすいです。さらに、建物は気密性が高いため、生じた結露は解消されにくいです。
結果、カビやダニが発生する環境が形成されてしまいます。気密性能を高めたい場合は、空調管理をしっかり施してもらうよう伝えておくと良いでしょう。
横浜市での家づくりならジューテックホームがおすすめ
項目 | 詳細 |
---|---|
会社名 | ジューテックホーム株式会社 |
住所 | 神奈川県横浜市都筑区新栄町4-1 |
創業年数 | 2010年4月 |
対応エリア | 関東エリア |
公式サイト | https://www.jutec-home.jp/ |
横浜・神奈川・東京で住まいに2×6工法を取り入れたい方には、『ジューテックホーム』がおすすめです。ジューテックホームは、「今も、これからも。ずっと好きでいられる場所。」をコンセプトに家づくりを手掛けています。
住まいにこだわりを詰め込めるよう、納得いくところまで楽しく一緒に考えてくれます。また、住んだ後のことも考え、永く快適な住まいであるためのメンテナンスや将来のリフォームにも配慮されています。
引き渡しの後も、安心かつ充実した保証制度と、自社一貫の定期メンテナスプログラムで支えてくれるので安心です。気になる方はモデルハウスの見学や無料相談に足を運んでみてください。
ジューテックホームの住宅性能
ジューテックホームでは以下の住宅性能に優れています。
- 耐震等級・耐震性能
- 断熱等性能等級
- 一次エネルギー消費量等級
上記で紹介した住宅性能は、後から付け加えたり、変更するとなった場合、大きな支出が発生します。変更しようと思っても、簡単にできるものではありません。
ジューテックホームでは、地震に強い2×6工法や、構造計算で耐震強度を正確に確認しています。それだけでなく、標準仕様で制震システムを搭載し、「耐震+制震住宅」としているのが特徴です。
耐震性だけでなく、「揺れを抑え躯体ダメージを軽減する性能」までプラスされているため、地震災害に極めて強いです。大きな地震が起きた際に倒壊せず、補修すらほとんど必要ないよう備えられています。
また、極寒の北欧住宅を得意としており、断熱性・省エネ性能も優秀です。断熱性能も示す数値は国内の断熱基準であるHEAT20 G2の水準をクリアしています。そして、全棟標準で気密測定を実施し、夏でも冬でも快適な温熱環境が保たれています。
標準仕様の断熱性能が優秀であるため、太陽光パネルを追加するなどの比較的軽微な仕様変更のみでZEH認定が受けられ、断熱性能や省エネ性能も最高評価です。
ジューテックホームでは、施工管理や監督体制を整えているため、設計から施工まで安心して任せられます。アフターサポートも建物保証や地盤保証、白アリ保証など充実しているのも特徴です。
初期費用の安さでローコスト住宅を第一候補に検討する方も多いですが、マイホームはこれから先長く住みます。住み始めた後の光熱費コストやメンテナンスまでを含めた生涯コストを考え、検討しましょう。
まとめ
この記事では2×6工法について工法やメリット、デメリット、注意点を紹介しました。2×6工法は、基本性能が高く、コストパフォーマンスの良い住まいが建てられます。
家を建てる、リフォームするにあたって、将来的な間取り変更を見据えたプランにしたい、断熱性や気密性を1番に優先したいなど思いは人それぞれです。
この記事で紹介したことや、ご自身の考え方、ライフスタイルを考慮し、検討してみてください。