注文住宅の建て方にもいろいろな工法があります。その中でも近年、多くの家で採用されているのが、ツーバイシックス工法(2×6)の家です。
高い耐震性や気密性・断熱性を誇る工法であるツーバイシックス工法ですが、間取りの自由度が低いなどのデメリットも存在します。デメリットを知らないままツーバイシックス工法の家を建てると、思ったのと違うと感じてしまうこともあります。そうならないためにも、工法について事前に知っておくのがおすすめです。
そこで今回は、ツーバイシックス工法の特徴や、メリット・デメリットなどを詳しく紹介していきます。あわせて、ツーバイシックス工法の家を建てるのにおすすめの会社も紹介しているため、ぜひ参考にしてみてください。
ツーバイシックス工法とは?
ツーバイシックス工法とは、アメリカで広く使われている太くて丈夫な木材「ツーバイシックス材(2×6)」を主な材料として、家を建てる工法です。
この太い木材を使うことで、一般的な木造住宅よりも高い断熱性や気密性を実現し、一年を通して快適な住まいを実現できます。地震にも強く、耐久性にも優れているため、安心・安全な暮らしを送ることが可能です。
他の工法として、「ツーバイフォー」「在来工法」があるのでツーバイシックスとの違いも以下で解説していきます。
ツーバイフォーとの違いについて
工法 | 特徴 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|
ツーバイフォー | 規格化された木材を組み合わせて箱状に建てる | 高い断熱性・気密性・耐震性 工期が短い | 間取りの自由度がやや低い リフォームが難しい場合がある |
ツーバイシックス | ツーバイフォーよりも木材が太く、壁が厚い | ツーバイフォーよりも高い断熱性・気密性・耐震性・遮音性 | コストが高い 間取りの自由度がやや低い |
ツーバイフォーとツーバイシックスは、どちらも木造住宅を建てる際に使われる工法ですが、使用する木材の太さが違います。
ツーバイシックスはツーバイフォーよりも木材が太いため、壁が厚くなり、断熱性や気密性、耐震性などが向上します。つまり、より快適で安全な住まいを実現できる可能性が高まるということです。
その分、コスト面、間取りの自由度、リフォーム時の制限などデメリットもあるので、どんな家を建てたいのかを重点に置いて木材を選びましょう。
在来工法との違いについて
工法 | 特徴 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|
ツーバイシックス | 規格化された木材を組み合わせて箱状に建てる | 高い断熱性・気密性、高い耐震性、工期が短い | 間取りの自由度がやや低い、リフォームが難しい場合がある |
在来工法 | 柱と梁で骨組みを作り、その上に壁や天井を張る | 自由な設計が可能、大工の技が活かせる、歴史と伝統 | 工期が長くなる場合がある、コストが高い場合がある |
ツーバイシックスは、規格化された木材を組み合わせて箱のように建物を組み立てる工法で、高い断熱性と気密性を誇る工法です。
一方、在来工法は、大工の技を駆使して柱や梁を組み合わせて建物を建てる伝統的な工法で、自由な設計が可能です。
自由設計が可能なので、間取りや外観、内装など、ほぼすべての要素を自由に決められ、既製品の住宅とは異なり、お客様の理想の住まいを、一から設計して作り上げていくことができます。
ツーバイシックス工法のメリット8つ
ツーバイシックス工法には、多くのメリットがあります。
8つに分けて紹介していくため、参考にしてみてください。
耐震性が高く地震に強い
ツーバイシックス工法の一番の特徴ともいえるのが、耐震性の高さです。ツーバイフォー工法も高い耐震性を誇りますが、ツーバイシックス工法はツーバイフォー工法よりも大きな製材を使用しています。
そのため、地震や台風など外からの圧力に強い特徴を持っています。実際に「東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)時に震度6弱以上の地域全域で供給された住宅について被害程度のアンケート調査」では、津波による被害を除くと、当面補修をしなくても居住に支障のない住宅は98%を占めていたそうです。
そのため、耐震性の高い家づくりをしたいと考える方には特におすすめです。
耐火性に優れている
ツーバイシックス工法は、モノコック構造や石膏ボード、高性能断熱材の採用により、火の広がりを抑制してくれます。
建物の安定性を高めることで、高い耐火性を確保し、火災保険料の軽減にもつながり、省令準耐火構造の認定を受けることも可能です。
防音対策ができる
壁の厚みがツーバイフォー工法に比べて厚く、構造体の間に断熱材を充填することで、空気層を多く確保できるため、外からの騒音や室内の音が外に漏れるのを防ぎ、高い防音性能を発揮します。
特に、壁内の空洞が音を吸収し、振動を遮断することで、より効果的な防音効果が期待できます。
夏も冬も快適に過ごせる
ツーバイシックス工法で作った壁は140mmととても厚く、ツーバイフォー工法の1.5倍となっています。壁は厚みがあるほど断熱材をしっかりと敷き詰められるため、断熱性が高くなります。
また、木造枠組み壁工法でシンプルなつくりのため、隙間なく断熱材を施工することが可能です。それにより、夏も冬も快適に過ごせる高い断熱性を実現しています。
工期が短い
工場で木材をあらかじめ正確にカットしておくことで、現場での作業時間が短縮され、さらに、部材が規格化されているため、設計や施工が効率化されることで、全体的な工期が短縮されます。
また、木材を釘やビスで組み立てる乾式工法を採用しているため、湿式工法のように木材を乾燥させる時間を待つ必要がなく、より早く作業を進めることが可能なのです。
結露やカビのリスクが低い
ツーバイシックス工法は、上記で述べた通りとても厚い壁になっています。そのため、気密性が高いのも特徴です。気密性が高い住宅は隙間が少ないため、外気が入りにくく、結露やカビのリスクが低くなります。
また、気密性の高さにより冷暖房の効率がアップするのもメリットです。省エネ・冷暖房費節約・ヒートショック予防などを気にかける方には、ツーバイシックス工法はおすすめの工法といえます。
リフォームしやすい
ツーバイシックス工法は、リフォームがしやすいのも特徴です。とはいえ、在来工法のように骨組みだけを残して、他のすべてを作り変えるようなリフォームはできません。
しかし、構造上のルールがはっきりとしているツーバイシックス工法は、リフォームプランが立てやすいです。
子ども部屋を広く作っておいて、成長に合わせて2つの個室に分けるといった人気のリフォームであれば、設計段階で構造に影響が出ないようにしておくことも可能です。
省エネ・冷暖房費節約
壁の中に断熱材を充填し、気密性を高めることで、室内の温度を安定させ、外気の影響を少なくするため、冷暖房効率が非常に高く、結果として冷暖房にかかる費用を大幅に節約することができます。
まるで魔法瓶のように、室内の温度を外に逃がさず、外の熱を室内に入れないので、夏は涼しく、冬は暖かい快適な住まいを実現できるのです。
ツーバイシックス工法のデメリット
次にツーバイシックス工法のデメリットを紹介していきます。
メリット・デメリットを総合的に見て判断し、取り入れるかどうかを考えていきましょう。
間取りの自由度が低い
ツーバイシックス工法は、在来工法と比べると間取りの自由度が低いといわれています。構造が六面体を組み合わせていく方法のため、間取りに制約が出てしまうことが理由です。
そのため、大きな開口部や複雑な間取りの実現には工夫が必要になります。特に大きな開口部は開放感がある一方で、熱損失も大きくなってしまうデメリットがあります。
ツーバイシックス工法の家は、大きな窓よりも断熱性を優先させたい方に向いています。
建築コストが高い
ツーバイシックス工法は、在来工法やツーバイフォー工法と比べると建築コストが高いのもデメリットです。暖房や冷房などの長期的なランニングコストを抑えられるメリットもありますが、使用する木材と断熱材の量が多く、建物コストは大きくなってしまいます。
ツーバイシックス工法の家を建てるかどうかは、建設コストと暖房費削減を考えたうえで総合的に判断するのがおすすめです。
間取りに制約がある
構造体の配置や壁の厚みが一定であるため、間取りの自由度が制限されることがあります。具体的には、構造体となる柱や壁の位置を自由に変更できず、間取りの変更には制約が生じてしまいます。
また、壁自体が構造体となっているため、大きな開口部を設けることが難しく、間取りの設計に工夫が必要になるケースもあります。
リフォームが限定される
ツーバイシックス工法は、構造体の配置や壁の厚みが固定されているため、耐力壁や柱の位置を自由に変更できません。
設計の自由度が高い在来工法と比較してリフォーム範囲が限定されやすいという特徴があります。大規模な間取り変更や開口部の拡大が難しく、リフォームの自由度が制限されることが多いためです。
ツーバイシックス工法の家を建てるならジューテックホームがおすすめ
項目 | 詳細 |
---|---|
会社名 | ジューテックホーム株式会社 |
住所 | 神奈川県横浜市都筑区新栄町4-1 |
創業年数 | 2010年4月 |
対応エリア | 関東エリア |
公式サイト | https://www.jutec-home.jp/ |
ジューテックホームでは、ツーバイシックス工法(2×6工法)を標準仕様とした注文住宅づくりをおこなっています。ここでは2つの施工事例を紹介します。
- 動線を意識して快適な生活ができる家
- 明るい開放感が心地よい家
機能性はもちろんですが、デザイン性にも優れているので参考にしてみてください。
動線を意識して快適な生活ができる家
キッチンからパントリー、トイレ、手洗い、シューズクロークとまっすぐにつながった動線がある住みやすい家です。玄関から帰ってきたら、靴を脱いですぐに手洗いができるスペースも設けています。
子供の成長などに合わせて将来2つの部屋に仕切ることを考え、洋室には2つのハイドアを設置しました。
明るい開放感が心地よい家
ツーバイシックス工法で、高耐震性・高気密・高断熱・高遮熱などの優れた機能性を実現。自然光をうまく取り入れた採光と、ひろがりを感じる空間に仕上がりました。
冷暖房に優れた構造になっているため、季節を問わず心地よく過ごせます。室内はホワイトの壁と落ち着いた木のフローリングで統一されていて、さらに明るい開放感を演出しています。
以下の記事ではジューテックホームの会社の特徴や評判、施工事例などをさらに詳しく解説していますので、気になる方はぜひ参考にしてみてください。
まとめ
今回は、ツーバイシックス工法について解説しました。ツーバイシックス工法にもメリット・デメリットは存在します。ぜひ、この記事で紹介したポイントを踏まえてマイホームに取り入れるかどうか選んでみてください。
また、理想のツーバイシックスの家を建てるには会社選びがとても大切です。少なくても3社以上は比較するようにし、それから依頼する会社を決めるようにしてください。
本記事があなたのお役に立てることを願っております。